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資料名ブハラ開元通宝銭
資料記号z2k35
文字/言語漢字/漢語
材質/形態銅/穴銭
重さ3.3g
大きさ径23.6mm、厚さ1.57mm
管理/所蔵古代文字資料館/個人蔵
 オモテ(画面1枚目)に“開元通寶”とあり、ウラ(画面2枚目)にタムガ(統治者のシンボルマーク)がある。 この貨幣は、唐の高祖が武徳四年(621)に発行した“開元通寶”を模したもので、7−8世紀頃にソグドの地で発行されたものとされる。 スミルノヴァ1981『ソグドコイン総覧』参照。
 この貨幣は、四角い穴が開いた円形の貨幣、すなわち方孔円形銭と呼ばれるもので、溶かした金属を鋳型に流し込んで作った鋳造銭である。 このような方孔円形鋳造銭は中国及び東アジアの代表的な貨幣の形態で、シルクロードを大雑把に眺めるならば、この道に沿って、このタイプの貨幣の発行地が西漸する。 ソグディアナは、現在のウズベキスタン共和国であるが、そのウズベキスタンに入り、古都のサマルカンドを通り越してさらに西にいくとブハラに到る。 この地から発掘されるブハラ開元通寶銭が、方孔円形鋳造銭の西限であり、同時に銘文に漢字を用いる貨幣の西限でもある。(Yoshiike)