トップページ> 敦煌六字真言

資料名敦煌六字真言
資料記号iptuxz2p01
文字/言語六種文字
材質/形態紙/拓本
大きさ縦79cm×横56cm
管理/所蔵古代文字資料館/個人蔵
 敦煌莫高窟の石碑拓本。六種の文字により真言が刻されている。 中央の像の上一行目がランチャ文字、二行目がチベット文字。 像の右側の端が漢字、次が西夏文字。像の左側の端がウイグル文字、次がパスパ文字。 これ等の文字は、書写の方向によって上と左右の三つのグループにまとめられている。 上側のインド系文字二種が横に左から右に、右側の漢字系文字が縦に右から左に、 左のソグド系文字およびその影響を受けたパスパ文字が縦に左から右に書かれる。
 『仏教語大辞典』(中村 元著。東京書籍,昭和50年)によると、チベット・蒙古のラマ教徒が 常に唱える観世音菩薩の真言で「ああ蓮華の上の宝珠」(おんまにぱどめいうん om mani padme hūm)の意であるという。
(文責:吉池孝一2010.10.19)

 この真言のチベット文字綴りに異形があることについては「六字真言のチベット文字表記――Om mani padme hum」[PDF](『KOTONOHA』200号、2019年)を参照。(2023.9.11中村雅之追記)